君が心配だ、ガストン。

webデザインを学んでいる理系美大生。

語学学校体験記2

こんばんはガストンです。ロンドンで日曜日をwebサイト作成に捧げました。観光より楽しかったです。

 

短期留学開始からちょうど1週間がたちました。感想としては、短期留学、思ってたより大したことないなーという感じです。といっても、「海外留学」というものに対して誰でも過剰なイメージを持っていると思います。英語難しそうとか手続き大変そうとか体力使いそうとか人生観変わりそうとか素敵な出会いがありそうとかとにかくすごそうみたいなね。でもやってみたら当然ながらそういった漠然とした先入観がバッチリ的中するはずはなく、なんでも慣れればショボく見えるもので、一週間ともなるともうまるで最初抱いていた素敵なイメージはないわけです。でもそれは決して思ったよりつまらない、というわけではなく、抽象的なイメージが具体的な経験に変わってキラキラしたものではなくなったというだけです。

 

そしていろいろ具体的にわかってとても楽しい留学体験を今しています。

 

英語を勉強したのにそれを仕事に活かさずに一生を終える人はどのくらいいるのでしょうか。かなりいるんじゃないかなーと根拠もなく直感でそう思っている今日このごろです。語学学校に通ってまだ一週間ですが、自分が何をどのようにどれだけ頑張れば英語圏で仕事ができるくらい(日本語くらいぺらぺらということ)のレベルに達せられるのかがなんとなくわかってきたような気がします。なんとなくわかってきた具体的なことを今日は書きます。

 

語学学校にきて間もなく気づいたのは、自分は日常生活をするのに必要な最低限の英語力は持ち合わせているということです。お店での買い物、路線図を読むこと、人に道を聞くこと、相手が会話の中で自分の知らない単語を口にしたら「それはなんて意味??」と聞くことができる、などです。もし僕がホームステイや寮生活をしながら語学学校に1年通わなければならないとしたらそれは可能だということです。

でも、お店でアルバイトをするとなるとそれは多分ムリです。あまりに頻繁に「ちょ、今の単語どゆ意味??」と聞いていては仕事にならないと思いますから。さっきの「最低限の日常英語」がレベル1だとしたらこれはレベル2です。さらにレベル3は、お店のアルバイトではなく正社員になるだとか、海外でwebデザイナーとして働くとかではないかなと勝手にランク付けしてます。

 

さらに留学で気づいたのは、どうやったらそのレベルがあがるか、です。

日本で英会話教室に通い駅前留学することよりも実際に海外の語学学校で学ぶことが優れている最大の点は、放課後も英語漬けになれるということです。つまり友達さえ作ってしまえば授業は放課後も、しかも無料でずっと授業が続くわけです。しかもマンツーマンだったりします。語学学校で相手も自分と同じ英語を学ぶ身なので、自分の英語での喋りが遅くてもある程度待ってくれます。ネイティブではなくても英語をある程度話せる相手との会話は自分にとって十分な学習となります。

そういった、毎日英語を喋れる環境を作ることができると何がいいかって、昨晩家での勉強で覚えたフレーズを今日試せる、ということです。こんなに素敵な環境は日本にいては手に入りません。これめちゃめちゃやる気出ます。膨大にある英語のフレーズや決まり文句などは何度も繰り返し実践的に使っていかないとスラスラと口から出てくるようにはなりません。僕は英語の先生ではありませんが、最近直感でそう感じています。

 

例えばexactlyって単語。会話の中で相手が的を射たことを言ったときなどに「その通り!」みたいな意味で使いますが、こんなの、相手が一回言ったのを聞いて、「その通り!みたいな意味だろな」とわかって、自分も会話の中で勇気を出して使ってみて、そこで相手が「?」な顔をしなければ「よし使い方あってる」と確信出来ますよね。そうなったらもうexactlyは忘れません。次からはポンポンexactlyが出てくるようになります。

そういう単語をどんどんどんどん増やす。するとどんどん「英語ができる人」とやらに自分が近づいて行ってることに気づきます。それが英会話のレベルをあげるということじゃないかと思うようになりました。

ですがあくまで「英会話」のレベルです。「読み書き」はまた別です。読み書きに関しては海外留学してて勝手に上達するなんてことはないなと感じています。家で教材開いて文法なり長文問題なりガリガリ解いてた受験スタイルがよほど上達する(上達とは英語の新聞とか文章が読める、長文が書けるということ)と感じています。あくまで「感じて」いるだけですが。

 

スピーキング、リスニングは直感で言えば、半年かあるいは一年または数年(期間は全然予想がつかない)向こうで住んで24時間レッスンの環境を整えないとなかなかレベル3(上記の就職レベル)には達しないんじゃないかと思います。

リーディング、ライティングに関しては逆に(読み書きの教材やりゃいいわけだから)環境は日本でも整っているといえると思います。日本にいる間も海外留学中もがりがりやったらいいと思います。僕も今システム英単語とかやって語彙力増やしてます。

 

 

ぼくの場合、海外で英語を使ってwebデザイナーとして仕事をしたいというのが選択肢の一つにあります。今はまだあくまで選択肢の一つに過ぎず、やりたいこと探しを続けている段階なのですが、webクリエイターボックスのマナさんみたいに色んな国でデザインの仕事をするのは素敵だなと思ってます。

 

で、いずれにせよやるならやるでがっつりやらないと、まず英語圏進出というのは叶わないと感じています。語学学校の友達で、既に結構ペラペラな友達がいます。彼女は韓国人で、韓国料理店でバイトをしています(上記でいうとこのレベル2)。今の語学学校には計10ヶ月通うそうです。もちろん英語圏で仕事をするためです。

 

一ヶ月短期留学しただけで人生がどうにか変わるとはとても思えません。少なくとも一年働きながら英語漬けになって英語を勉強しないとレベル3には達せないと思います。英語を勉強したのにそれを仕事に活かさずに一生を終える人がどれくらいいるんだろ、というのはこういうことを思ってのことです。

 

僕が短期留学一週間目で感じた具体的なこととはこんな感じです。

 

 

それから、もうひとつ今ここで書いときたいのは、英語ができるようになるだけでは世界は面白くならないと思うということ。

英語が話せるようになったら世界の20億人くらい?と話せるようになると中学校の英語の先生がよく言いますが、20億人と話したいがために英語を話す人はいません。どっかの大学のなんとかって教授が日本では誰もやってないような面白い研究をしている。その人と会って色々話を伺いたい。でもその人は英語しか喋らない、じゃあ英語を自分も話せるようになろう、といった動機の方がよっぽど具体的で実際にありそうで現実的です。

何が言いたいかっていうと英語が話せるようになっても面白い人と出会わないと人生は面白くならないんじゃないかということ。世界は「言語」ではなく「人」で回ってる。英語はツールでしかない。そのツールを勉強しながら、使えるようになってじゃあ何をしたいのか考えることはすごく大事。さらには英語を話せる状態で面白い人と出会った所で、自分自身が面白い人間でないと、相手は自分と話してくれない。当然ながら英語話せることは海外に出たら何のステータスでもない。英語を学問として見ては行けないのです。赤ん坊が何の特別な努力もせず生まれて数年でマスターするようなものだと思わないといけないのです。